名東軒

店舗

ラーメン店、本来あるべき姿

【名東軒】さんを訪れるのは久しぶりです、何せ場所が辺地?なもので、ついつい足が遠退いておりました、辺地と言っても絶対距離が離れているのでは無く、その入混んだ地形が原因なのです、かって記憶にある細い道のりで訪れると、なんと店の前には新しく大きな道が出来つつありました、ボクは余程ご無沙汰だったんだなと思ってしまいました。

 店に入るや、懐かしいです、店内も厨房も、ご主人も、何も変わっておりません、早速中華そば(小)を注文いたしました。
 ボクが訪れたのは午後一時半過ぎでした、この頃はお昼のピークが過ぎ、店には一時の空白が出来る時間帯なのです、それにもかかわらず、お客さんはパラリパラリと入って来ます、それも殆どが男のお一人様で、職種は工事現場の方、ビジネスマン、なのです、いわゆる昼飯食いそびれ組で、何らかの事情(お昼仕事をしていた)でまだ昼食を済ましておりません、この人達はお店にとってはかけがいの無い超常連さんなのです、例え地形が不便であっても、ここで食事をする、っという意思を持って訪れているのです、そこにはファッション性など微塵も無い、ラーメン店、本来あるべき姿なのです。

ラーメン

流行には全く動じない風格

さて、ラーメンが来ました、昔と何ら変わりません、【名東軒】さんの特徴は盛りのいい事です、タップリのスープにタップリの麺、さてその味は・・・「嗚呼!これが徳島のラーメンだ」ってしみじみ思います、奇をてらった所は何処にもありません。
 徳島ラーメンがブームになった昨今、雨後の竹の子の如く新しい店が乱立してまいりました、そして、つけ麺やダブルスープ、徳島丼、はたまた期間限定ラーメン等、一過性のブームが流行っている中、こちらの【名東軒】さんは、そんな流行には全く動じない風格があります。

厨房

石川五右衛門も逃げ出す

ボク「すいません、写真撮ってもいいですか?」
ご主人「ワシ撮るんで?」
ここで0.数秒の間隔でご主人の感情を把握、すかさずボクは、
ボク 「いえ、立派な厨房なもんで・・是非」
ご主人はホッと安心した様子で、
ご主人「きたなあ〜いでよ」
ボク 「イエイエ、立派なものです」

 こちらが【名東軒】さんの厨房です、大釜にはスープやら麺茹でがズラリと並んでおります、石川五右衛門も真っ青で逃げ出す佇まいであります、


現在の徳島ラーメンに疑問を感じたら、一度【名東軒】さんを訪れるとよろしいでしょう、忘れていた何かを発見するかもしれません。

2012 5/10
徳島市名東町1-81-18 
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ブタ 教訓 : 温故知新を忘れない様に・・・。


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