ふく利(北島店)

店舗

波乱万丈【ふく利】

今でこそ県内に幾つもの系列店を展開している【ふく利】さんですが、最初は吉野本町(現在の吉野本町店)で親父さんが始めたのがきっかけです、当時は夜のみの営業でありました。

 当時はまだ「徳島ラーメンブーム」が訪れる以前であり、この界隈ではガソリンスタンド前の【あべ】さんが深夜ラーメンで人気を博しておりました。

 そんな時彗星の如く現れたのが【ふく利】さんです、
【ふく利】さんはあっさりとしたトンコツ醤油味で、老若男女に好まれる味は瞬く間に人気店となりました。


  ラーメン


 この頃、夜の夜食によく【ふく利】さんを訪れたものです、
あっさりトンコツ醤油味は、親父さん自慢の隠し味があったのです、
それは今流行りの「ダブルスープ」を実践していたのです、要するに動物系と魚介系のスープを独自に開発しておりました、 ただ「ダブルスープ」と言っても、煮干等の生臭いスタイルではありません、ボクの推測ですが多分貝類を上手に使用したのだろうと思われます、この味は万人受けするため一挙に名店の仲間入りとなった訳です。

 今にして思えば、親父さん一人が活躍していたこの頃が【ふく利】さんが最も良い時期だったかも知れません、やがて現在の北島店をオープンし営業の軸足を北島店に移しました。

 それ以降北島店は親父さんが経営し、それ以外は息子さんがスターフーズを設立、大々的にチェーン店を展開、それ以降は皆さんがご存知の様にあえ無く倒産、
昔より「商いと屏風は広げると倒れる」の格言通りであります。

親父さんは賢い人ですから、「最初から経営は別にしとったんよ」・・・流石。


親父さん

 スターフーズ経営の【ふく利】さんの味は、親父さん独自の美味しさが薄れ好みでは無かったのです、今回たまたま北島にヤボ用があったので数年ぶりに訪れました、親父さんは直ぐにボクを見つけ暫し四方山話で盛り上がりました。

 さて、お味の方ですが、最初期の【ふく利】さんの味がします、当時とは若干塩分を増やしておりますが、これはお昼主体の営業ですからでしょう、人間の身体はお昼は活性化しているからコレで良いのです。

 久しぶりの【ふく利】さんのラーメン、美味しく頂きました。



2013 8月1日

板野郡北島町江尻字川中須18-4


[前ページ]

[トップ]