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アンプ



【 GRID 】、ギターアンプの追求

現在、ギター・プレーヤーにとって、ギター本体も重要ですが、素晴らしいパフォーマンスを表現するには、ギターアンプを疎かには出来ません。

独創的な表現力の持ち主も、名器と称される素晴らしい電気ギターも、最後はギター・アンプからの音質となります。

【 GRID 】は、 ギター・プレーヤーの意とする表現力を最大限発揮出来るギターアンプの追求を行います、



世界の最高峰を求めて

 最終目標は世界の最高峰のアンプを創造する事にあります、したがって現在世界の名器と言われているアンプを完全に凌ぐ物を生み出すために邁進いたします、ギターアンプはエレクトロニクスを応用した音響機器ではありますが、オーディオ(Hi−Fi)とは大きく異なります、即ち楽器の一部であると言う事です、このギターアンプの制作に必要な事は真空管回路を始めとした電気技術力は当然必要ですが、更に重要な事は電気ギターの魅力の理解度が不可欠です、この2点のどちらが欠けても優れたギターアンプの制作は不可能です。

 幸いボクはそのどちらも持ち合わせております、要するに一つの脳で両方の要因を考慮する事が出来ます、ギターアンプの一流メーカーでさえも到達出来ない物を製作するのが目標です。


真空管、6V6

真空管

【 GRID 】のアンプには、真空管を全面的に採用いたします、半導体全盛のデジタル時代、何を今更骨董品の真空管を?、と思われる方も居ると思いますが、【 真空管の歴史 】で述べた通り、真空管は電子素子として理想的な動作をしております、まず、グリッドにかかる入力信号には、電位の変化のみでエネルギーを必要といたしません、もう一つはグリッドに電圧がかからなければ、ダイオード状態となり、プレートには最大電流が流れます。

それに引き換え、トランジスターはベース、エミッター、間の入力電流で、コレクター、エミッター、間の大きな電流を流します、入力電流(エネルギーを必要とする)が流れなければ、コレクター電流も流れません。

自動車の発進に例えるなら、真空管は常にエンジンを全開にし、クラッチを繋いで発進するのに対して、トランジスターはアクセルを踏み込んで発進する、のと似ています。
ただ、真空管が全て良い訳ではありません、トランジスター(半導体素子全般)には、極性が反対の素子(コンプリメンタリ)があるため、回路構成は真空管とは比較にならない程自由度があります。


スピーカー

スピーカーは残念ながら、国産ではギターアンプに適する製品は見当たりません、ギターアンプのスピーカーは、オーディオ用のスピーカーでは具合が悪いのです、Low・コンプライアンスのスピーカが必要です、ギターアンプは楽器である、という認識が必要なのです。

1960年代、フェンダーは大型アンプ、ショーマンのスピーカーをJBL社に特注しております、同社のオーディオ用スピーカー、D−130を基礎に、ギターアンプに適したモデル、D−130Fを製作委託しております。

WE(ウエスターン・エレクトリック)のスピーカー
かって映画館で使用されたスピーカーです。


 WEとは映画館で使用された音響システムであります、 その高能率と明瞭度の高さは既に神話となっております、
ただし、Hi−Fi用ではありません、あくまでPA用でありました、 かってWEのコーン型スピーカーはジェンセンが製造しておりました。

 時代は変わり、現在ジェンセンはギターアンプ用のスピーカーを製造しておりますが、 その手法は受け継がれております、
 ジェンセンP12N、WE、TA−4181A(15インチ、ウーファー)、 コーン紙の面構え、何処か似ております。

従来、フェンダーのアンプにはジェンセン、マーシャルのアンプにはセレッション、が使用されております、それぞれ特徴があり、ジェンセンのスピーカーには、キレの良さ、微妙なタッチの表現が特徴で、セレッションのスピーカーはパワー感があります、マーシャル・アンプのスタック・システムを使用した事がある方なら、理解出来ると思いますが、音圧とも風圧言えるパワー感は独自のものです。

【 GRID 】では用途に応じてこれ等のスピーカーを使い分けます。





基本設計

音楽は瞬間の連続体、響きとは瞬間が時間軸に対して連続的に連なったものです、したがって瞬間の表現の実現は最も重要と心得ます、瞬間には音が出ている時のピークは勿論の事、沈黙にも瞬間があります、例えば厚みと伸びのあるロングトーンから瞬間の沈黙、、等、スペックに現れない、感情でしか表現のしようが無い部分、プレーヤーがこうあって欲しい、を常に念頭に置いております。

それ等を実現するために、必要とあらばパーツから製作(トランス自社開発、スピーカー自身の改造)する場合もあります、
内部構造としては、配線は原則としてポイント・トウ・ポイント方式を採用します、プリント基板方式は大量生産が可能で、半導体アンプやコンピューター(サーキット・インピーダンスが低い)には都合が良くとも、真空管のサーキットには適しません、したがって製作には半田着けの職人技を必要とします、当然大量生産は不可能のため、仮に受注可能となった場合でも、受注生産になります。





回路設計及び定数

真空管回路構成、回路設計は、最も得意とする分野であり、オリジナル回路を多用しております、また動作定数も根本から洗い直ししており、フェンダー、マーシャル、VOX、等既存の回路及び動作定数には執着致しておりません。

 フィードバック回路(オーディオとは逆の発想)は当方が開発した回路であり、スピーカーを電流駆動させております、その効果は絶大で鋭敏なピッキングや瞬間のタッチを克明に表現出来ます、この回路はボクの知る限りギターアンプに採用された事がありません。



この回路はフェンダー、マーシャル、等のパワーアンプ部です、この回路の開発は古く大きな改善も無しに現在でも採用されております、回路的に位相反転にはリーク・ミュラード(差動も含む)の変形です、この回路には疑問を持っております、それは音質が何処かハッキリ聞こえない、これはギターアンプに限らずオーディオアンプに採用しても同じ傾向にあります、電気的には優秀ですが聴感上好みではありません、推測ですがリーク・ミュラード(差動も含む)は極端に申せば片側はグリッド接地カソード入力であります、差動増幅は元来半導体に適した回路であります。

当方、Gridは営業活動を行っておりません、アンプの制作、改造等の仕様は公表いたしておりますが、施工は信頼の出来る楽器店もしくは腕のいい工房に依頼して下さい、不明点はBBSに書き込んでください(公開、非公開、は応じます)
(予定として、受注するつもりはありません、ビジネスが介入するとポリシーが疎かになります、ボクの自己満足とボクの友人達のために製作しております)

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