☆真空管の歴史☆

電子時代の幕開け、真空管の誕生

2極管




【 2極管、ダイオード 】

1879年、トーマス・エジソンが電球を発明、それまでガス灯等が主流であった照明の世界に、画期的な進歩をもたらしました。

その後、1902年、英国フレミング氏が電球の中に、電極を一枚封印したところ、フィラメントより電極に向かって電子が放出する事を発見、図1の様に電極からフィラメントに電流が流れます、これが2極管、(ダイオード)の誕生です。

3極管

【 3極管、トライオード 】

1906年、ド・フォレ氏が2極管のフィラメントと電極の間に、更に網状の電極を挿入、フィラメント・網状の電極間の小さな電圧変化(C電源)が、フィラメン・電極間の大きな電流変化(B電源)を起こす事を発見、要するに増幅作用、スイッチング作用、を行う3極管(トライオード)の発明です、

 この3極管の誕生が電子回路発達の源であります、現在の家電、通信、携帯電話、コンピューター、等、この3極管の誕生より始まりました。

この真空管動作で重要な事は、 C電圧の変化には電流は必要ない事です、いわゆるエネルギーを必要としません、単に電圧の変化のみでB電源のコントロールが行えます、電子デバイスとしては半導体(トランジスター等)とは比較にならない程、極めて理想的な素子と言えます、 現在音楽シーンにおいて効率の悪い真空管が今尚健在なのは、この理想的動作に大きく由来するものです、詳細は【  Polyse  】の項目にて解説します。


VT−1


【 VT−1,VT−2 】

1915年には、米国、ウェスターン・エレクトリック社が、ヴァージニア・アーリントンで大陸横断電話回線の実験が行われており、550本もの真空管が使われました。
 更にウェスターン社は、VT−1、VT−2、という3極管を、米国、シグナル・コーポレーション向けに製造を始めました。
真空管はその誕生以来急激に進化を遂げます、電子放出のフィラメントはより効率の良いカソードが設けられ、更に高性能化のため、4極管(テトロード)、5極管(ペントード)が開発されます、それぞれの電極は、電子を受け止めるプレート、電子を放出するカソード、その電子をコントロールするのがグリッド、と名着けられております、ちなみに当方の【 GRID 】はこのコントロール・グリッドに由来するものです。

RCA真空管



【 RCA真空管 】

やがてラジオ放送が始まり民生機向けの真空管が、RCA社より大量に生産される様になり、戦中〜戦後まで半導体(トランジスター等)の出現まで黄金期を迎える事になります。

注:若干ウィキぺディアと異なる部分もあります

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