☆ 伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックス ☆

♪ 波乱の1960年代 ♪

1960年初頭、かのエルビス・プレスリーはベトナム戦争に招兵され、ロック音楽界は沈滞ぎみであった、
そんな折、突如として現れたのが、イギリス、リバプールの4人組、ビートルズであった、
ビートルズは瞬く間に世界を席捲、ビルボード誌も独占状態で、我が日本でも多くのバンド、シンガー、等がカバーしたものである。
一方、イギリスではブルース・ロックが台頭してくる、アメリカ黒人のブルースをベースにしたもので、イギリスではエリック・クラプトン、(ヤードー・バーズ、クリーム)が、より音楽的に深く, 芸術性の高いものとなっていった、このイギリスで芽生えたブルース・ロックは、すぐさまアメリカに逆輸入され、改めて黒人ブルース、(BBキング、ソニー・ボーイ・ウィリアムソン、等)の素晴らしさを認識したものである。

ブルース

♪ ジミ・ヘンドリックス登場 ♪

ジミ・ヘンドリックス




1960年代半ば、ジミ・ヘンドリックス(以下ジミ)は突如として現れた、
ラジオをから流れる”紫のけむり”を初めて聞いた私は腰を抜かしてしまった、
異様で不気味で、かつ、今まで体験した事の無い、近寄りがたい崇高なものに出くわしてしまったのだ、
ジミはそれまでの音楽シーンでは存在しなかった独自のものである、
それ自身、単独で素晴らしく、比較対象になるものは皆無なのである。

当時高校生バンドをしていた私は、すぐさまコピーをするも、
その行為が如何に愚かであるか?っという事に気着くのに時間は過からなかった。

ジミは、心と肉体とギターが一体となっているのである、
それは、ジミという個人の個性が、即興的にほとばしる感情が溢れ出したものであるから、誰も真似は不可能である、ジミの曲を譜面化し、忠実に演奏しても、似た様な演奏となるも、そこには感動の微塵も無い、コードが7thと9等との云々はバカげた話である、それは似て非なるものである、
衝撃的に現れたジミではあるが、その活躍は数年で謎の死に至り、瞬く間の流れ星の如く、その生涯を燃焼してしまった。

♪ ジミ・ヘンドリックスの影響 ♪

現在のギタリストは気の毒である、その技を極めようとする程、ジミの存在が壁となるだろう、
そして、何らかの形で影響を受けざるを得ない。

DVD、【 伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックス 】を是非とも見て頂きたい、若き日のエリック・クラプトンが、ジミに嫉妬しているのがとてもよく理解出来る。

つい最近亡くなったマイケル・ジャクソンの専属女子ギタリスト、オリアンティにもジミの影が見え隠れする、

ジミがこの世を去って半世紀近く経つが、未だに彼を超えるギタリストは現れていない、
時間の振るいにかけても、絶えず新鮮で、陳腐化しない、それがジミなのだ。

ロッキング・オンの田中宏明氏曰く、『ジミの登場は突然であり、本来のロック・ヒストリーのシナリオとは別の所からやってきた、
ギターのバケモノのような印象を与えたのである。
しかもこいつのギターは泣きもすれば吠えもするし、射精までしてしまうのである、ギターにロックとの心中を決意させた唯一のミュージシャン、それがジミ・ヘンドリックスである。』

私はジミと同じ時代に生き、リアル・タイムで体験出来た自分を幸せに思う。

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